逆子体操と併用OK！逆子に灸が効果的な理由

先日、「逆子の治療をしてもらえますか？」というお電話をいただきました。

世間一般の認知度がどれくらいあるのか分かりませんが、鍼灸で逆子施術ができることは鍼灸師の中ではかなりメジャーです。逆子施術をやっていない先生はいても、どんなものか知らない先生はいないと思います。

当院では逆子施術を行っているので、今回ご連絡頂いた方にも「大丈夫、できますよ」とお伝えして施術に来ていただきました。

ということで、今回は当院の「逆子施術」について説明していきます。

ではいっきまーす(oﾟ∀ﾟ)o━!!

逆子とは？

簡単に言うと、お腹の中の赤ちゃんの頭と足の位置が逆になることです。

赤ちゃんは妊娠初期にはお腹の中をクルクルと回っていますが、ある程度大きくなってくると頭を下に足を上にして落ち着きます。逆子は妊娠後期（28週目以降）にこの位置とは逆向き（横向きというのもありますが）になっている状態のことです。

逆子の種類は足の位置や角度によって細かく分類されているので、逆子でも経膣分娩（自然分娩）でいけるものと帝王切開しなければならないものに分かれます。

逆子になる原因

逆子になる原因はまだはっきりと解明されていません。母親のからだに何らかの原因がある場合もありますが、母体や赤ちゃんに異常が見つからなくても起こります。当院の逆子施術を受けられる患者さんも異常がない方ばかりです。

逆子施術のタイムリミット

妊娠20週、検診で「逆子ですね」と言われたA子さん。

ここで立ち止まっているA子さん。しかし、あまり悩んでいる暇はありません。

30週を過ぎると赤ちゃんのからだはかなり大きくなり、ひっくり返る可能性がどんどん低くなります。35週を超えると羊水の量も減ってくるのでかなり厳しいです。

逆子体操やその他の方法と一緒にやっても何の問題もありませんから。少しでもひっくり返る可能性を上げてあげましょう。

逆子の灸が効果的な理由

逆子の灸について

「逆子の灸」はそんなに熱くありません。逆子の灸で使うツボはいくつかありますが、一人ひとり体調に合わせて場所や数を決めていきます（たまに鍼もやります）。決まりきった場所にすれば良いというものではないので、鍼灸師としての力量が試されるところです。

お灸は艾（もぐさ）を指で小さく作ってから、ツボの上にのせて線香で火をつけます。

そもそも、妊娠された方がこれから経験する出産の痛みや帝王切開の傷口と比べれば、お灸の痛みなんて「無」に等しいと思われます。残念ながら僕には出産の痛みを経験することはできませんが、嫁さんに言わせればその通りだそうです。そして、今まで治療中にお灸が熱すぎて泣いた人や怒って帰った人は一人もいないのでご安心ください。

なぜ逆子の灸は効果があるの？

先に言っておきますが、逆子の灸をするとスイッチを切り替えるように赤ちゃんがクルッと回転するわけではありません。勘違いされている方がいたら、ごめんなさい。しかし、残念ながらそんな都合の良い話はありません。

ではどうやって直すかというと、まず、お腹の赤ちゃんとお母さんのからだはへその緒を通して胎盤で繋がっています。

逆子治療で来院されるお母さんに話を聞いていくと、からだに元々何かしら不調を抱えている方が多いです。

逆子の灸からちょっと話が逸れるので簡単に説明しますが、東洋医学では陰陽論というものがあって全てのことを「陰」と「陽」で考えます。

健康なからだでは頭が「陽」で下半身は「陰」になっています。お腹の赤ちゃんはその陰と陽のバランスに合わせてお腹の中で頭を下に向けています。これが冷え（特に足元）が強くなると陰と陽のバランスが逆転してしまい、それがお腹の中の赤ちゃんにも影響して逆子の原因になってしまうのです。

その為、逆子の灸でこのお母さんの「冷え」（状態によっては違う原因もあります）をとってあげて陰と陽のバランスを改善していけば、お腹の中の赤ちゃんは自然にクルッと回ります。

正しい冷え性対策はこちら

間違いだらけの冷え性改善！知らないと損する間違った冷え性対策６選と正しい改善法

まとめ

以上のことから、もし妊娠28週を過ぎて逆子になっていても焦らないで、一度逆子の灸を試してみてはいかがでしょう？母体にも赤ちゃんにもとても優しい治療法です。

ではでは。