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どうも、京都府向日市リズム鍼灸院 の湯村です。
みなさんは『ぎっくり腰』になったことってありますか?
なったことがある人はよく分かっていると思いますが、あれ身動き取れないくらいメチャクチャ痛いんですよね。
でも繰り返しぎっくり腰になっている人でもその原因をちゃんと理解している人って少ないんじゃないでしょうか。
『ぎっくり腰』と検索しても原因として出てくるのは、「腰の関節の捻挫」や「腰の筋肉の炎症」といった内容のものばかり。
だから治し方も「腰を冷やす」とか「コルセットを巻く」など、根本の原因にアプローチできないものばかりになっているから結局ぎっくり腰を繰り返してしまうんです。
そこで今回は、多くのぎっくり腰患者さんを施術した経験をもとにぎっくり腰のホントの原因と治し方をなるべく分かりやすく解説していきます。
本気でぎっくり腰を治したい人の参考になれば幸いです。
ではいっきまーす(o゚∀゚)o━!!
ぎっくり腰とは?
そもそもぎっくり腰って何でしょうか?まずはここから説明しておきます。
ぎっくり腰(急性腰痛症)
突然腰部に疼痛が走る疾患で、関節捻挫・筋肉の損傷・筋膜性炎症などの症状をいい、欧米ではその病態から「魔女の一撃」とも呼ばれている。
出典:急性腰痛症-Wikipedia
ぎっくり腰は正式な診断名ではなくあくまで俗称としてこう呼ばれてるだけで、「急性腰痛症」という突然起こる強い腰痛のタイプのひとつです。
魔女にブン殴られたぐらい痛いことから「魔女の一撃」なんて呼ばれることも。
そもそもレントゲンではっきりと原因の分かる腰痛は『腰痛全体の15%』とも言われています。残りの85%は原因の分からない腰痛とされ、ぎっくり腰もこの中に含まれています。
ただしぎっくり腰と似た症状に「圧迫骨折」がありますが、この2つには注意が必要です。
圧迫骨折とぎっくり腰の違い?似てるようで全然違う2つの症状を徹底解説!また腎臓や十二指腸といった「後腹膜臓器(こうふくまくぞうき)」の障害でぎっくり腰のような痛みが出ることもありますが、臓器の痛みは基本的には安静にしていても感じる「安静時痛」です。なので動いたときにだけ痛いのはぎっくり腰でほぼ確定です。
それでもはじめてぎっくり腰になった方には僕は病院での検査をおすすめしています。まずはそこでレントゲン検査や内科的に問題がないことを確認しておくと安心ですから。
ぎっくり腰の原因
次にぎっくり腰のホントの原因について説明していきます。
冒頭でも言いましたが、病院やインターネットサイトではぎっくり腰の原因を「腰の関節の捻挫」や「腰の筋肉の炎症」と説明しています。
これはレントゲンを撮っても骨に異常が見つからないからです。
足首を捻って痛めたときでもレントゲン検査で骨が折れていれば「骨折」、折れていなかったら「捻挫」となりますよね。
ぎっくり腰もこれと同じでレントゲンの結果によって変わります。
- 異常あり=診断名がつく(ヘルニア、腰椎すべり症など)
- 異常なし=ぎっくり腰
そのためぎっくり腰になると足首を捻挫したときと同じように、「患部を冷やす」「(コルセットで)固定する」といった方法で治療が行われます。
でも冷やそうが固定しようが根本的には治りません。
その理由は「ぎっくり腰」と「足首の捻挫」では原因が全然違うからです。
ぎっくり腰と足首の捻挫の違い
「ぎっくり腰」と「足首の捻挫」の違いそれは、
ぎっくり腰は痛みが出ている「関節」や「筋肉」に問題がないという点です。
さっき「ぎっくり腰はレントゲンを撮っても骨に異常が見つからない」と説明しましたが、これはぎっくり腰が腰の関節に異常のないことを示しています。
さらにほとんどのぎっくり腰は、痛いと言ってる腰の場所を押しても実際には痛みを感じません。これは『腰の筋肉に異常がないから』です。
例えば、捻挫や突き指をした場所を押さえたりなんかしたらメチャメチャ痛いですよね。それはその場所の筋肉や靭帯なんかがズタズタになってるから。
でもぎっくり腰は押しても痛くないんです。今度誰かなったら怒られる覚悟でやってみてください。多分痛くないハズですから。
- 足首の捻挫=痛みが出ている「関節」や「筋肉」に問題あり
- ぎっくり腰=痛みが出ている「関節」や「筋肉」に問題なし
ぎっくり腰のホントの原因
ではぎっくり腰のホントの原因とは何なのか?
ぎっくり腰のホントの原因は、腰以外の筋肉の過度な緊張です。
どういうことが意味が分からないですよね。ちょっと例を挙げながら説明していきます。
ぎっくり腰の痛みの代表的なものに「腰を前に曲げると痛い」があります。
- 顔を洗えない
- パンツがはけない
- 物が拾えない
- 下に向けない
例えば背中を丸めて座ってみます。「腰を前に曲げたとき」って、腰だけが曲がるわけではありません。
▲腰を前に曲げるという動きは「首・背中・腰」(赤矢印)といった背部の筋肉すべてが曲がってはじめて丸めることができるんです。
だから「首・背中・腰」のどこの筋肉が硬くなっても腰は前に曲げられなくなります。
そしてぎっくり腰のときは上の画像のように腰を曲げることなんてできませんよね。ほとんどの場合が、
▲コレか。
▲ヘタするとこのぐらいの角度で腰に痛みを感じます。
分かりますか?
上の2つの動きって腰ぜんぜん曲がっていないんです。
それでもぎっくり腰のときにはこの動きで激しい痛みを感じます。理由は、腰以外の首と背中の筋肉が過度な緊張を起こしてそれが腰に影響しているためです。
だから首や背中を曲げただけで腰に激痛が走るんです。
【背中を丸めると腰が痛い原因と治し方】首と背中を緩めればOK!ぎっくり腰の症状
この記事では単なる腰痛について書いていますが、腰痛がサイコーに痛くなったものが「ぎっくり腰」だと思ってください。
- 腰を後ろに反らすと痛みが出る
- 横に倒すと痛みが出る
- 捻じると痛みが出る
- 立って前に曲げたときだけ痛みが出る
それぞれ原因となる緊張している筋肉の場所は違うので注意が必要です。
腰痛タイプ別ストレッチはこちら
腰を曲げると痛いときの『原因』と『ストレッチ』まとめよく「ぎっくり腰にはこのストレッチが効果的!!」というものを見かけますが、そもそも自分のギックリ腰がどのタイプのものなのか分かっていないと効果が出るわけないんです。
ぎっくり腰の治し方
それでは次にぎっくり腰の治し方について説明していきます。
ここまで、ぎっくり腰は腰以外の筋肉の過度な緊張が原因だと説明しました。そして緊張している筋肉の場所によって痛みのタイプにもいろいろあると。
そこでここではどのぎっくり腰のタイプにも効果的な治し方を紹介します。
- 安静にする
- コルセットを付ける
- ストレッチを行う
詳しく説明していきます。
1.安静にする
まずは安静にしてください。
ベッドに横になりできるだけ何もしないのがベストです。寝る体勢は腰に痛みが出なければどんな姿勢でもかまいません。
そもそもぎっくり腰の原因「腰以外の筋肉の過度な緊張」は日頃のからだの負担が溜まって起こるもので、これは1日や2日ムリしてなるものじゃありません。
毎日の生活の中でからだや精神的にストレスが溜まりにたまった結果、限界を超えて出てきたものがギックリ腰の症状です。
その証拠にぎっくり腰の患者さんに痛みが出たキッカケを聞くと多くの方が次のように答えています。
- 立ち上がろうとしたとき
- 顔を洗おうとしたとき
- ズボンをはくとき
- しゃがんだとき
- 振り返ったとき
全部大した動きじゃないでしょ。
からだへの負担が溜まりにたまって限界を超える最後の一押しとなったのが上に挙げた動きだったというワケです。
ぎっくり腰はからだの悲鳴です。これを機にもう少しからだの声を聞いてあげてはいかがでしょうか。
2.コルセットを付ける
コルセットを付けるのも有効な方法です。
ぎっくり腰になったら安静にしろとは言いましたが、完全に安静にできる人って少ないと思います。どうしても動かないといけないときがありますよね。
そんな人のためにコルセットはあるんです。
コルセットでお腹を締めて腹圧を上げることで腰の筋肉をサポートできるため、ぎっくり腰の痛みが楽になる場合があります。
コルセットの正しい巻き方はこちら
腰痛コルセットの付け方・巻き方!効果の上がる方法を紹介しますコルセットは付けた瞬間から楽になるのが特徴のひとつなので、もし付けてもあまり楽にならないという人はそれ以上付けなくてもいいですよ。多分長く付けたからって楽にはならないと思います。
あと、コルセットを長い間付けていると筋肉が衰えてしまうんじゃないかと心配する人がいますが大丈夫ですよ。
寝たきりで全く動かないとかじゃない限り、ぎっくり腰で1週間くらいコルセットを付けていても筋力落ちませんから。
そのかわり、痛みがなくなればコルセットは付けないようにしてください。
コルセットは予防で付けるものではないのでご注意を。
3.ストレッチを行う
最後に紹介するのはストレッチです。
安静にしろとかストレッチやれだとか混乱するかもしれませんが、ストレッチはある程度ぎっくり腰の症状が軽減してから行ってください。
安静にしていればからだの疲労はとれて痛みも軽減しますが、それでも筋肉の硬さまではなかなかとれません。
筋肉の硬さをとるのがストレッチの目的です。ある程度痛みなく動けるようになればストレッチを行い、硬くなった筋肉を緩めていかないといけません。
筋肉が緩めば腰に負担がかかることなくからだを動かせるようになるのでぜひともやってください。それに普段からストレッチをやっていればぎっくり腰の予防にもなりますよ。
ぎっくり腰以外の腰痛はこちら
腰を曲げると痛いときの『原因』と『ストレッチ』まとめ時間がない人へ
ぎっくり腰は「安静にして」「動くときはコルセットを付けて」「ストレッチをやれば」ほとんどのケースで1週間もあれば良くなります。
ただし、ひょっとしたらこれを読んでいるあなたは1週間も安静になんてできない人かもしれません。
もしそうならぎっくり腰の施術が得意な治療院を探してください。
この記事で説明したようにぎっくり腰の原因がキチンと説明できて、それに合わせた施術を行う治療院であれば必ずよくなるでしょう。
もちろん僕のところへ来てもらっても構いません。ぎっくり腰の患者さんもよく来られますのでいつでもご連絡ください。
ギックリ腰の患者さんの生の声はこちら
ぎっくり腰を起こしていた腰痛が骨盤矯正で改善した患者さんの声!ギックリ腰を予防したい人はこちら
ぎっくり腰の予防法!ぎっくり腰の原因になる3つの生活習慣と予防法を紹介まとめ
今回はぎっくり腰のホントの原因と治し方をなるべく分かりやすく解説しました。
ぎっくり腰は比較的治しやすい症状ではあります。しかし原因を正しく理解しないで放っておくと何度も繰り返すやっかいな症状でもあります。
正しく理解いただいて一人でも多くのぎっくり腰で悩む方が救われてくれれば幸いです。
必ず力になれますから。お待ちしています。
ではでは。