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どうも、京都府向日市リズム鍼灸院 の湯村です。
先日、RSウイルスについて調べているとこんな記事を見つけました。
内容はこちら。
ウイルスはのどや鼻の粘膜に付着し、増殖することにより感染します。これを洗い流すという意味では、うがいは効果的とも思えますが、多くの人は鼻で呼吸しているため、通常のうがいだけでは鼻から侵入したウイルスを洗い流すことは困難なのです。
鼻の粘膜に付着したウイルスを洗い流すためには、医師の指導を受けたうえで、生理食塩水(0.9%の食塩水)で“鼻うがい”をするのが効果的です。
これを現役の医師が仰っていたのでビビリました。
うがいは効果的と言ったうえで、「鼻呼吸でウイルスが侵入するから鼻うがいが効果的」の意味が分かりません。口から侵入したウイルスはどうすんだと。
そもそも現代人は口で呼吸する人が増えており、それが色々な病気の原因になっていると言われるくらいです。
赤ちゃんのうちに鼻呼吸を身につける方法!口呼吸と鼻呼吸の違いを解説それにもともと鼻は呼吸するための器官なので、ウイルスの侵入を防ぐ作りになっています。それに比べ口は食べる器官ですから、そこまでの作りはありません。
ただ、上の記事は別として確かに一般的に「うがいにインフルエンザ予防の効果はない!」というのが医学界のスタンダードのようです。
その理由も先ほどの説明とは違ったものです(だから今回この記事にビビッたんですが)。
でもその医学界のスタンダードな理由にもちょっと納得いかないので、今回はそれについて僕なりに調べて考えてみました。
うがいが必要かどうか悩んでいる人の参考になれば嬉しいです。
ではいっきまーす(o゚∀゚)o━!!
厚生労働省のガイドラインから消えた「うがい」の記述
まずは誰が「うがいはインフルエンザの予防に効果がない」と言っているかについてですが、これはおそらく厚生労働省が出しているインフルエンザに関するガイドラインからきていると思われます。
このガイドラインによると、インフルエンザの予防には以下の項目が重要だと書かれています。
Q.インフルエンザにかからないためにはどうすればよいですか?
出典:厚生労働省インフルエンザQ&A
- 流行前のワクチン接種
- 飛沫感染対策としての咳エチケット
- 外出後の手洗い等
- 適度な湿度の保持
- 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
- 人混みや繁華街への外出を控える
以前はこの項目の中に「うがい」もあったんですが、どうやら2008年から厚生労働省のインフルエンザに関するガイドラインから「うがい」の記述は消えてしまったようです。
ここに記述がなくなったということは効果が期待できないということです。そしてその理由についてはこのように言われています。
ウイルスはすぐに粘膜から吸収される。
風邪なんかの細菌と比べると、インフルエンザを含めたウイルスってメチャクチャ小さいんです。だからすぐに体内に吸収されちゃいます。
じゃあ、小まめにうがいできるか?っていうと20分に一回うがいはムリですよね。なので現実的じゃないよね。ということで効果なしとなったようです。
でも本当にそうなんでしょうか?
うがいがインフルエンザの予防に効果的な理由
うがいって本当にインフルエンザの予防に効果がないんでしょうか?うがいが効果的な理由について考えてみました。
日本におけるうがいの歴史
そもそも「うがい」っていつからやっていたものなんでしょう。
「うがい」という語の語源は、鵜飼でありレトリック表現である。鵜に魚を飲み込ませ、その後吐き出させる様子が似ていることから、「うがい」と呼ばれるようになった。1444年(文安元年)に成立した国語辞典『下学集』には「鵜飼嗽也」とある。うがいは、日本では古くは平安時代から行われてきたとされている。
出典:うがい-Wikipedia
Wikipediaによると、うがいは平安時代から行われていて、その語源は「鵜飼い」からきているらしい。色々調べてみたけどこれと同じ説明しか出てこないし、どの説明も詳しくは書いてない・・・。
これはガセくさいな。引き続き調査しときます。詳しい人いたら教えてください。
でも少なくとも僕が子供の頃(30年前)には、当たり前の習慣としてうがいはありました。これは間違いない。それ以前についてはもう少し調べてみます。
京都大学が行ったうがいの有効性の検証
うがいの有効性について、京都大学保健管理センターがこんな検証をしています。
水うがいで風邪発症が4割減少
2002 年から 2003 年の冬季に北海道から九州まで全国 18 地域で、ボランティア 387 名を募り、くじ引きで「水うがい群」「ヨード液うがい群」「特にうがいをしない群」の 3 群に割り付け、2ヶ月間にわたって割り付けられたうがい行動をとってもらって風邪の発症を追跡した。その結果、
- うがいをしない人:100人中26.4人
- 水うがいをした人:100人中17.0人
- ヨード液うがいをした人:100人中23.6人
このようになり、水道水でうがいをした場合の発症率は、うがいをしない場合に比べて40%低下しました。
出典:水うがいで風邪発症が4割減少-pdf
要するに水うがいをすると、うがいをしなかった人より40%も風邪の発症率が下がると。これはうがいが効果的という結果ですよね。
逆にヨード液(イソジンなど)でうがいをすると、のどの正常細胞まで傷つけて風邪ひきやすくなるらしい。おいおい。
でもこの京都大学の検証、風邪の細菌についてのもので、それよりも小さいウイルスへの検証実験は調べても出てきませんでした。なので残念ながらこの実験でうがいがインフルエンザに効果があるとは言えません。
だれか実験しろよと思ったんですが、うがいの習慣って日本独自のものらしく、世界的に検証対象にすらなっていないようです。
うがいをするメリット
どうやら今のところ「うがいは風邪には効果があるけどウイルス系には効果がない」ってことになってるようです。
そこでこれまで調べた内容から、うがいをするメリットについて考えてみました。
1.口の中の湿度が保てる
厚生労働省のガイドラインの予防の項目に「適度な湿度の保持」というのがありましたが、うがいをすると口の中の湿度が保てます。
特に冬になると鼻が詰まって口呼吸になるため、口の中が乾燥しやすくなります。乾燥するとウイルスが爆発的に増えるので口の中の湿度を保つためにうがいは必須でしょう。
2.ウイルスの除去
うがいに効果がない理由は、「ウイルスはすぐに粘膜から吸収される」ということでしたね。確かに口や鼻に吸着したウイルスは20分で体内に侵入するかもしれません。
でも逆に言えば、うがいをすれば20分以内に吸着したウイルスの侵入は防いでくれることになりますよね。
ちょっと買い物に出かけたり、運動したり、外食したり、と20分くらいの外出なんていくらでもあると思います。それが人混みの中だったりしたらウイルスの数ハンパないと思うんですよ。
その直後にうがいできるんなら、やらないなんてどうかしてますね。
3.感染拡大を防ぐ
うがいの最大のメリットは「ウイルスの感染拡大を防ぐ」ことです。
マスクの役目も本来はそこなんですが、感染拡大を防ぐには人にウイルスを移さないことが最も大事です。これ、うがいをしないとどうなると思います?
例えば、外から遊んで帰ってきた子供がうがいをしないとウイルスを家族にまき散らしますよ。仕事から電車に乗って帰ってうがいしないとか軽いバイオテロです。
確かに十分な栄養を摂ってからだを休めている人はインフルエンザを発症しないかもしれません。しかし発症していないだけで、うがいやマスクをしていなければ間違いなく大勢の人にウイルスをばらまいています。
ていうか、「風邪に効果あり!」って実験結果が出てるんだから、インフルエンザ関係なくうがいやらないとダメでしょ。
まとめ
今回は、うがいがインフルエンザの予防に効果がないのかどうか考えてみました。
結果、効果があるどころじゃなくて、絶対やっておいてほしい習慣だと思います。
- 口の中の湿度が保てる
- ウイルスの除去
- 感染拡大を防ぐ
あとは風邪に効果あるからやっといた方がいいでしょう。
うがいがインフルエンザの予防に効果がないと言ってる人は、健康というものに対してものすごく視野が狭いんじゃないでしょうか。それこそ「ウイルス」だけにしか目が向けられていないように思います。
うがいをすることでインフルエンザの予防にはあまり効果がなかったとしても、プラスになることがほかにあるんなら続けるべきでしょ。
僕はうがい続けます。あなたはどうですか。
ではでは。