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どうも、京都府向日市リズム鍼灸院 の湯村です。
平成27年9月23日
この先、正確な日付を忘れたとしてもあの日味わった悔しさだけは決して忘れることはないでしょう。父親としての「威厳」「プライド」「越えられない大きな壁」そのすべてを粉々に打ち砕かれた、あの夏の終わりの日のことを・・・。
そう、この日は僕が長男(当時小4)にランニングでフルボッコにされた日です。
今回は子どもの成長が嬉しい反面、まだまだ負けたくねぇ父のお話です。笑
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父親の威厳を失った日
子どもの成長というのは嬉しいものですが、それが期せずして親の能力を楽々と超えてしまったとき、こんなにも「悔しさ」と「自らの衰え」を感じるなんて思いもよりませんでした。
そのため長男とのランニングも内心「父親の偉大さを見せとこか」ぐらいの軽いノリでした。
それがいざ始まるとスタートからブッちぎられ、それ以後は父親としてのプライドを失墜させないため、ただただ離されないようにもがきながら、必死で長男のケツを追いかけていくという醜態を晒す始末。
もうこんな思いはしたくねぇ
それからクソがつくほど暑い日も雪の降りそうな寒い日もまだ日が昇らないうちから週3日、5キロのランニングを自身に義務づけ、来るべき長男との再戦に向け牙を研ぎ続ける日々。子どもたちはそんな父に興味を抱くこともなく、奥さんには「なんでそんなに走るの?」と呆れられ。
でもそれでいいんです。すべては長男に勝利するため。
僕は挑戦者。リベンジの準備は静かにそしてしたたかに行うものです。彼がゲームに興じている間、父はひたすら己を鍛え続けました。
しかしこちらから再戦を申し込むことはしません。長男に走る気がないときにムリヤリ走らせて勝ったとしても、それは本当の意味での勝利ではありませんから。長男から「一緒に走ろう」と言ってくるまでひたすら待ち続けました。
ついに来たリベンジの日
リベンジの瞬間をひたすら待ち続けランニングを続ける日々。
そして『かの日』から230日、ランニング回数95回、総ランニング距離が500キロに迫ろうかという頃、いつものようにランニングに行こうとした瞬間ついに長男の口から「パパ一緒に走ろう」という言葉が飛び出しました。
ついに来たか・・・
しかしあいにくこの日の僕の調子は決して良いほうじゃあない。いつもは朝に走るのが、当日の朝は雨が降っており走ることができず、土曜日だったこともあり午前の診療を終え夕方までブログを書いてからのランニング。リズムも違うし仕事の疲れもある。
「いけるか俺?」己に問いただす。
アントニオ猪木の有名な言葉に「いつ 何時、誰の挑戦でも受ける」というものがある。誰の挑戦でもというわけにはいかないが、父親が息子の挑戦を前に敵前逃亡を決め込むわけにはいかない。実際は僕の方が挑戦者なのだが。
覚悟を決め長男に勝負の旨を伝え、ルールを説明。
- コースは二条城2周(一周約2キロ)
- 一周走った時点で相手を待ってから再スタート
- 一周ごとに勝敗を決める
つまり2周勝負ということになる。3周にしなかったのはこちらにそれだけの体力がないからだ。スタート位置まで約500mを走っているとき「遅くない?ジョギングじゃん」という長男の言葉に軽く動揺するが、「まだ本気じゃないからな」と駆け引きをかます。
直前で信号に足止めをくらい、これが「青」になるのをスタートの合図とした。
運命のスタート
信号が「青」に変わるその瞬間。長男がダッシュ!!
コイツ、やりやがった!
勝負の世界では正解だが、ここでそれをかまします?「しまった!」と思う間に10mほど離され、「一気に追い上げるか」「様子を見るか」選択を迫られる。しばらく考えた結果様子を見ることに。自分のペースはよく分かっている、先行されたがそれ以上は離されていないため、このままのペースでチャンスをうかがうことに。
距離が縮まらないまま1キロほど走る。長男は何度も振り返りこちらとの距離を保とうとしている。まるで競輪のようだ、ヘタに近づくことはできない。焦る気持ちを抑えながら走り続ける。
待ちわびた瞬間
残り500mを切ったところで「そのとき」が来た。長男のペースが少し落ちて、後ろを見る余裕もなくなっている。「チャンス!」
このスキに一気にスピードを上げて長男の背後につき、追いつく間を与えず一気に抜き去る。そしてそのままゴール。一周目は10秒差で父の勝利。普段より30秒も速いタイムだった。やはり気持ちが高揚していたのか。
少し休憩したのち、2周目のスタート。こちらはまだまだ余力を残した状態。長男のハートは完全に折れていたが、かまわずスタート。
結果、3分以上差をつけての圧勝!!途中あまりに遅いので心配になってしまった。
あとがき
帰る道すがら長男に「パパはお前よりたくさん練習した、それだけの違いだ」とイチローばりの決め台詞で父親としての威厳を取り戻すことにも成功。「これにてミッションコンプリート・・・。」すると長男から、
「今度からパパと毎回一緒に走る!」とまさかの決意表明。
マジっすかー!?火が点いちゃったよー!
「おう、がんばれよ。パパも負けないぞ。」
熱い返事とは裏腹にからだが急速に冷えていくのを感じる。しかも今年から小学校のランニング部にも入るらしい・・・。練習量ハンパないじゃん。これに勝つためには父どんだけ走らないといけないんだよ~。ヤバイよ、死んじゃうよ~。
父の威厳を守る戦いはまだまだ続く・・・。
ではでは。